ゴリラのほんだな

ウホウホ、ウホウホホ

ここはゴリラの書斎

【それでいい。】 対人関係療法の入門書として!マンガでわかる、ネガティブな性格の取り扱い

f:id:Kada:20180814202839j:image

アドラー心理学で有名なアルフレッド・アドラーは、「人生のあらゆる問題は、対人関係の問題である。」という言葉を残しました。

 

なかには対人関係の中で心の病気を発症し、苦しむ方がいます。病気とまではいかずとも、 なんとなく人とコミュニケーションが取り辛い・生きにくいと感じることはあるのではないでしょうか。

 

そんなときに役立つのが、対人関係療法です。今回は対人関係療法をマンガで学ぶことができる良書をご紹介しますウホ。

 

 

ハローバナナ!読書好きゴリラのかださんですウホ。

突然ですが、対人関係って難しいですよね。

 

現実世界のみならず、ネット上の世界でも、ヒトとのかかわりは避けられません。

 

対人関係の問題を解決するためには、対人関係療法が役立ちます。対人関係療法とは、「対人関係から受けるストレスを減じ、対人関係から得る力を増す」ことを中心とした精神療法のことです。

それでいい。

それでいい。

 

 

1.どんな本?あらすじは? 

ネガティブな人生をラクにするコツは、
「当たり前の気持ち」を受け入れて、自分を認めること。 


“ネガティブ思考クイーン"の漫画家・細川貂々が、
精神科医で「対人関係療法」の第一人者・水島広子に会いに行く、等身大の成長物語。

ネガティブな性格で生きづらい、自分を“ダメ人間"と思ってしまう、
コミュニケーションのとり方がわからない、そもそも人づきあいがニガテ、
ネガティブな人を引き寄せてしまう、人に振り回されることが多くて疲れる……etc。

そんな人生をラクにするコツは、「当たり前の気持ち」を受け入れて、自分を認めること。
そのヒケツは、対人関係の「ズレ」と「役割期待」にあり。
対人関係が健康であれば心も健康であり、対人関係に自信があれば人生にも自信がもてる。
生きづらさを克服するための対人関係入門書。(amazon内容紹介より)

 

ネガティブな性格に悩む著者の細川さんが、精神科医の水島先生と出会い、対人関係療法の考え方を学んでいく…というストーリーです。

 

対人関係療法とは、1960年代末から米国で開発された精神療法です。この治療法は「人間は身近な人間関係によって大きな影響を受けている」という前提に則り、患者が自己肯定感を育てることができるよう働きかけを行っていく方法です。

 

保険適用がされている「認知行動療法」とはアプローチが異なりますが、対人関係療法も効果がしっかりしている治療法で、国際的にも高い評価を受けています。

 

マンガ+水島先生の解説 という形式をとっているので、本が苦手な人も気軽に読むことが出来ます。

 

 

2.ほかの本と比べてどこがすごい?どこが面白い?

 心理学の本というと、専門家による解説書が多いです。しかし、本書は悩みを抱えた側(カウンセリングを受ける側)の視点で書かれているため、非常に共感しやすい内容となっています。

 

この本は対人関係療法をベースにして書かれた内容です。しかし、病気の方だけでなく「少し生きにくいと感じている人・対人関係に疲れている人」にとっても有用なアドバイスに溢れています。

 

著者の悩みの一つに、「ネガティブな性格で生きにくい」というものがあります。著者は自分の事を、母親の教育によってネガティブな思考が身についた『ネガティブ思考クイーン』と称しています。

 

それに対する水島先生の回答は

まず自分がネガティブ思考クイーンだということを「ネガティブ」に分類しているところがネガティブなのかな…と。

ネガティブ思考クイーンなのは当たり前ですよ。それでいいんです。そーやって生きてきたんだからしょーがない。(p33より)

と、ネガティブであることを全肯定する内容でした。

 

対人関係療法のキーワードは、

「感情を大切にする」

「それって人間として当たり前だよね」

の2つです。

 

感情は、ポジティブなものであろうとネガティブなものであろうと意味があります。

 

(中略)それらの感情に「ネガティブ思考」という名前をつけてしまうと、まるで感じてはいけない感情のように思いますし、自分がそう感じていることを認めたくなくなります。

でも、実際には「自分は怒っている」ということに気づかなければ、「自分は困っている」ということにも気づかず、「誰に助けてもらおうか。どうやってこの困った状況から脱しようか」ということにも考えを進めていけない、つまり自分にとって困った状況がそのまま放置される、ということになるのです。(p41より)

 

 つまり、感情とは外界の反応に応じて生み出される、人間にとっての生理現象なのです。それに対して「ネガティブ」というレッテルを貼らず、まずは自分の感情を「それでいい。」と認めてあげること。人間の変化は、現状の肯定から生まれます。

 

 

3.この本の1番の魅力的なポイントは?

 第1章の終盤で解説される役割期待という視点が非常に勉強になりました。

人間は、他人に何らかの役割を期待しながら生きています。

 

例えば私が、今朝、駅ですれ違った中年男性から馴れ馴れしい態度を取られたとしましょう。それによって私は不愉快になりますし、精神状態が悪くなるでしょう。

それはなぜかというと、駅ですれ違った程度の人には、「関係のない人」としての役割を期待していたからです。ところが、彼は私の「役割期待」を大きく裏切ったのです。

たまたま駅ですれ違った人に対しても不愉快になるわけですから、もっと親しい関係であれば、問題はもっと複雑で深いものになるはずです。

(p100より)

どんな人に対しても、私たちは無意識に役割を期待しています。

この役割期待相手の行動にズレが生じると、ストレスが発生します。

 

相手が自分に期待する「役割」と、自分が相手に期待する「役割」とのズレを適切なコミュニケーションで修正することで、人間関係のトラブルを解決することが出来る。

これが、この本における主軸となっています。 

 

適切なコミュニケーションに必要なのは、「自分の感情や考えを相手に分かり易く伝えること」です。文字にすると簡単なように見えますが、これが意外と難しい。

 

具体例を紹介するのは差し控えますが、思わずやってしまうコミュニケーションがあり、気を付けなければならないと感じました。

 

 

4.本からどういうことを学んだ?

  • 自分を責める前に、「それでいい。」と認めることが変化の第一歩。
  • 人と人との関係性は、互いに期待しあう役割によって成り立っている。互いの役割期待がずれてしまうとストレスを感じる。
  • 役割期待のずれは、適切なコミュニケーションによって防止できる。

 

著者である細川さんの悩みはゴリラにとっても身近で、最初から最後まで共感しながら読みました。

決して簡単な内容ではありませんが、細川さんの可愛らしいイラストとあいまって、サクサクと読み進めることが出来ます。

 

今現在人間関係に悩む人はもちろん、対人関係療法の入門書としても最適な一冊だと思います。

 

 

5.似たような本や読みたいと思った本は?

細川貂々さんの代表作。映画化もされました。 

ツレがうつになりまして。 (幻冬舎文庫)

ツレがうつになりまして。 (幻冬舎文庫)

 

↓こちらは水島先生の代表作。対人関係療法について詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。